防災・減災意識を持ち続ける
独立行政法人 防災科学技術研究所
兵庫耐震工学研究センター
中山 学
新年おめでとうございます。
あの阪神・淡路大震災が発生して13年の月日が過ぎました。直接インフラに与えた影響、間接的な経済への影響も大きかったと思いますが、私たちの心の中には大きなインパクトを与えました。発災当時は「これからずっと防災・減災に対して取り組まねば」と被災地神戸を中心に、関西圏、全国の人々は思ったことと思います。
しかし、月日が過ぎてゆくにつれ、1月17日前後に「災害に強いまちづくり」「来るべき東南海・南海地震に備えて」などといった見出しで報道されていますが、年1回のイベントになっているような気がしているのは、私だけでしょうか?
我々を取り巻く環境下では「絶対」ということがないのに、「平常時には何の疑問も待たずに、異常時となると何故なぜ専門家さん?」といった人々の思いが表面化する事の繰り返しではないでしょうか?
人々が使うライフラインの機能向上に努力することは勿論のこと、「少なくとも人の命は守る」という切り口で、人々へ防災・減災のための地道な啓発活動が重要でしょう。
そのためには、まず我々が常に「防災・減災意識」を持ち続け、「自分では何ができるか?」ということを自問自答しながら行動してゆくことが重要と思っております。
そのような技術者の集団「関西ライフライン研究会」であることを願い、また皆さんの力を結集して、「関西ライフライン研究会」の存在を関西から全国に、世界に発信してゆかねばならないと考えております。
6434の御霊のためにも。
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